「何でも聞いてね」と言った先輩ナースの、その後。
「何でも聞いてね」の一言から地獄の一日が始まる
新人さんが配属される季節になると、病棟の空気が少しだけピリッとします。
患者さんの命を預かる現場に、まだ右も左も分からない新人さんがやってくるわけですから、そりゃ先輩たちもソワソワ。
このショート動画の主人公は、そんな新人とペアを組むことになった“ベテラン(3〜5年目)ナース”。
朝の申し送りもサクッとこなし、点滴準備もカルテ操作もスムーズ。
横には、緊張でカチコチになった新人ナースが、メモ帳を握りしめて立っています。
そこで、あの一言。
> 「分からないことがあったら、遠慮なく何でも聞いてね!」
…優しい。とても優しい。
でも現場の看護師たちは、画面越しにこう思ったはずです。
> 「それ言っちゃったか……“禁断の言葉”を……」
ここから、先輩ナースの長い一日が始まります。
3秒おきに飛んでくる「あの…」
業務が始まって数分。
先輩がカルテを開こうとした瞬間、背後から
> 「あの、先輩!」
振り返ると、
「パスワード、なんでしたっけ?」
「あの、ボールペンの替え芯ってどこですか?」
「この患者さんの名前、なんて読むんですか?」
…といった、“今じゃなくてもギリ何とかなる質問”が連打。
教え終わって3歩歩けば「あの!」
PHSを取ろうとしたら「あの!」
トイレに行こうとしても、ドアの前で「あの!」
動画の中では、先輩ナースの動きが「だるまさんが転んだ」状態でピタッ…ピタッ…と止められていきます。
新人さんの側から見れば、
> 「今のうちにちゃんと聞いておかなきゃ!」
先輩から見れば、
> 「ちょっと待って、1ミリも進まない……!」
どちらも悪気はないのが、また切ないところです。
ドクター、点滴、新人の質問…脳内CPUがフリーズ
一番の地獄は、やっぱり昼前の“ゴールデンタイム”。
検温・処置ラッシュ
ドクターのラウンド
ナースコール多発
そんな中、先輩ナースは両手に点滴、首にはPHS。
ドクターから電話で指示を受けながら廊下を移動中です。
そこへ、背後からそっと近づく新人。
> 「先輩、この心電図の波形なんですけど…」
「あと、お昼休憩ってどこで取るんですか?」
「ナースコールの音、さっきと違いません?」
今じゃない情報の洪水。
右耳はドクターの指示、左耳には新人の質問。
目の前には、体調が不安定な患者さん。
動画の中の先輩ナースの顔は、もう完全に“処理落ち”状態。
PCはスクリーンセーバー、記録は真っ白、脳内はフリーズ。
> 「あれ、私さっき何しようとしてたっけ?」
看護師あるあるの“マルチタスク限界突破”が、かなりリアルに描かれています。
定時を過ぎても記録は0行
日勤が終わる時間、17:30。
> 「今日はたくさん教えていただきありがとうございました!」
新人さんは、満足げな笑顔で元気に帰宅。
その姿は、まぶしい。とてもまぶしい。
一方その頃、ナースステーションには、
薄暗いPCの前に座る先輩ナースの姿がひとり。
目の前の画面には、
“朝から一文字も進んでいない”看護記録の数々。
係活動の書類も、未着手のまま山積み。
先輩の心の声はこんな感じです。
> 「……誰だよ、『何でも聞いてね』とか言ったやつ……
あ、私か……」
最後、先輩ナースが力なくつぶやきます。
> 「明日は『急ぎのことだけ聞いて』って言おう…」
この一言が、笑えるけどちょっと刺さるオチになっています。
新人さんにも、先輩にも届けたい「現場のリアル」
この動画は、
「新人が悪い」「先輩がつらい」だけの話ではありません。
新人さんは“本気で頑張っている”
先輩は“本気で守ろうとしている”
だからこそ、コミュニケーションの工夫が必要になります。
例えば…
「急ぎのことはすぐ聞いてOK」
「急ぎじゃない質問は、時間を決めてまとめて聞く」
「午前中は業務優先、午後に振り返りタイムを取る」
そんなルールを、小さくてもいいのでチームで話せると、
先輩も新人も、少しだけ楽になります。
まとめ:優しさはそのままに、言葉だけ少しアップデート
今回の「何でも聞いて」の末路は、
現場の看護師ならほぼ100%「あるある…」と苦笑するネタだと思います。
でも、これは決して
> 「だから新人に優しくするのはやめよう」
という話ではなくて、
> 「優しさの伝え方を、ちょっとだけ工夫しよう」
というお話。
「何でも聞いてね」
↓
「急ぎのことはすぐ聞いて。その他はメモしてあとで一緒に確認しよう」
この一言だけで、
先輩の残業も、新人の気まずさも、少しだけ減るかもしれません。
今日もどこかの病棟で、
新人の「あの…」と、先輩の「ちょっと待って」が飛び交っています。
そんな日常のひとコマを笑いながら、
「じゃあ明日からどうする?」を一緒に考えられるきっかけになれば嬉しいです。
ここまで読んでくださったあなたは、きっと
「聞かれる側」か「聞く側」か、あるいは両方を経験している人かもしれません。
心の中でこっそり、
> 「明日の一言、どう言い換えようかな」
なんて考えてもらえたら、この動画&記事は大成功です。